海外取引先から「SWIFTコードを教えてほしい」「IBANを記載してほしい」と言われたとき、すぐに対応できますか?
英語の見積書や請求書に銀行情報を記載する際、SWIFTコード・IBAN・ABAルーティングナンバーなど、国によって求められるコードが異なります。特に日本の銀行にはIBANやABAがないため、海外の取引先から求められて戸惑うケースが少なくありません。
この記事では、各コードの意味と調べ方、見積書・請求書への具体的な記載方法を解説します。

SWIFTコード(BICコード)とは
SWIFTコードは、国際送金で送金先の銀行を特定するためのコードです。BICコード(Bank Identifier Code)とも呼ばれ、国際銀行間金融通信協会(SWIFT)が管理しています。
海外から日本の銀行口座に送金してもらう場合、ほぼ必ず求められる情報です。
SWIFTコードの構造(8桁 vs 11桁)
SWIFTコードはアルファベットと数字の組み合わせで、8桁または11桁で構成されます。
| 桁 | 内容 | 例(三菱UFJ銀行) |
|---|---|---|
| 1〜4桁 | 金融機関コード | BOTK |
| 5〜6桁 | 国コード | JP(日本) |
| 7〜8桁 | 所在地コード | JT(東京) |
| 9〜11桁 | 支店コード(任意) | XXXまたは省略 |
8桁の場合は本店を意味します。11桁は支店を指定する場合に使いますが、日本の銀行では8桁で問題ないことがほとんどです。
取引先から11桁を求められた場合は、末尾に「XXX」を付けて11桁にするケースが多いです(例: BOTKJPJTXXX)。ただし銀行によって異なるため(例: SBI新生銀行はLTCBJPJTHED)、必ず公式サイトで確認してください。
主要日本銀行のSWIFTコード一覧
| 銀行名 | SWIFTコード |
|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | BOTKJPJT |
| 三井住友銀行 | SMBCJPJT |
| みずほ銀行 | MHCBJPJT |
| りそな銀行 | DIWAJPJT |
| ゆうちょ銀行 | JPPSJPJ2 |
| 楽天銀行 | RAKTJPJT |
| SBI新生銀行 | LTCBJPJT |
| ソニー銀行 | SNYBJPJT |
| 住信SBIネット銀行 | NTSSJPJT |
銀行ごとの注意点:
- ゆうちょ銀行: 海外送金の受取にはドイツ銀行(Deutsche Bank)を中継銀行として指定する必要があります。受取可能通貨はUSD・EURのみで、日本円に換算されて入金されます。旧コード(JPPSJPJJIRS)は廃止済みです。
- PayPay銀行: SWIFTコードを保有していますが、海外からの送金受取には対応していません。海外送金を受け取る場合は他行を利用してください。
- SBI新生銀行: 11桁コードは末尾XXXではなくLTCBJPJTHED(本店の場合)です。
- 楽天銀行: 中継銀行として三井住友銀行(SMBCJPJT)の指定が必要です。
- ソニー銀行: 中継銀行として三菱UFJ銀行(BOTKJPJT)の指定が必要です。受取手数料は無料です。
自分の銀行のSWIFTコードがわからない場合は、銀行の公式サイトで「海外送金」「外国送金の受取」のページを確認するか、銀行に直接問い合わせてください。
IBANとは(ヨーロッパ向け)
IBAN(International Bank Account Number)は、主にヨーロッパで使われる口座番号の国際規格です。国コード・チェックデジット・銀行コード・口座番号を一つにまとめた最大34桁のコードです。
IBANの構成例(ドイツの場合):DE89 3704 0044 0532 0130 00
| 部分 | 内容 |
|---|---|
| DE | 国コード(ドイツ) |
| 89 | チェックデジット |
| 3704 0044 | 銀行コード |
| 0532 0130 00 | 口座番号 |
ヨーロッパの取引先に送金する場合はIBANの記載が必須であることが多く、IBANなしで送金すると処理遅延や追加手数料が発生する場合があります。
重要: 日本の銀行にIBANはありません。 ヨーロッパの取引先からIBANを求められた場合は、「日本ではIBANは採用されていないため、SWIFTコードと口座番号で送金してください」と回答すれば問題ありません。
ABAルーティングナンバーとは(アメリカ向け)
ABAルーティングナンバー(Routing Number)は、アメリカ国内の銀行を識別する9桁の番号です。アメリカ国内の送金や小切手処理に使われます。
アメリカの取引先に送金する場合は、SWIFTコードに加えてABAルーティングナンバーを求められることがあります。
重要: 日本の銀行にABAルーティングナンバーはありません。 アメリカの取引先からABAを求められた場合も、「日本にはABAがないため、SWIFTコードと口座番号で送金してください」と回答してください。
日本にはIBAN・ABAがない – 取引先への伝え方
海外取引先のフォームに「IBAN」や「Routing Number」の入力欄があると、何を入力すべきか迷いますが、日本の銀行にはこれらのコードは存在しません。
取引先への回答テンプレート:
Japan does not use the IBAN or ABA routing number system. Please use the following SWIFT code and bank account details for your transfer.
「SWIFTコード + 銀行名 + 支店名 + 口座番号 + 口座名義」を伝えれば、日本への送金は問題なく処理されます。
送金先の国別に必要な情報まとめ
| 送金先 | 必要なコード | 備考 |
|---|---|---|
| 日本 | SWIFTコード | IBAN・ABA不要 |
| ヨーロッパ(EU) | SWIFT + IBAN | IBANがないと遅延・追加手数料の可能性 |
| アメリカ | SWIFT + ABA | 国内送金はABAのみ、国際送金はSWIFT |
| イギリス | SWIFT + IBAN(またはSort Code) | Sort Codeは英国内の銀行コード |
| オーストラリア | SWIFT + BSB | BSBは豪州内の支店コード(6桁) |
| カナダ | SWIFT + Transit Number | 5桁の支店番号 |
| その他 | SWIFTコード | SWIFTコードと口座情報が基本。銀行・通貨によって中継銀行情報が必要な場合あり |
基本情報としては、SWIFTコード + 銀行名・支店名・口座番号・口座名義を伝えます。ただし銀行によっては中継銀行情報が必要です(次項参照)。
中継銀行(Intermediary Bank)について
楽天銀行・ソニー銀行・ゆうちょ銀行などでは、海外送金の受取に中継銀行の指定が必要です。また、PayPay銀行のようにSWIFTコードを持っていても海外送金の受取自体に対応していない銀行もあります。
その場合は、自社の銀行口座のSWIFTコードに加えて、中継銀行のSWIFTコードも見積書・請求書に記載する必要があります。中継銀行の情報は、銀行の公式サイトの「被仕向送金(海外からの受取)」ページで確認できますので、海外送金を受ける前に必ず確認しておきましょう。
見積書・請求書への記載例
英語の見積書や請求書にBank Account情報を記載する場合の書き方です。
日本の銀行口座を記載する場合:
| 日本語 | 英語表記 | 記載例 |
|---|---|---|
| 銀行名 | Bank Name | MUFG Bank, Ltd. |
| 支店名 | Branch Name | Shibuya Branch |
| SWIFTコード | SWIFT Code | BOTKJPJT |
| 支店住所 | Branch Address | 1-2-3 Shibuya, Shibuya-ku, Tokyo, Japan |
| 口座種別 | Account Type | Ordinary(普通)/ Current(当座) |
| 口座番号 | Account Number | 1234567 |
| 口座名義 | Account Holder | PASELLY Inc. |
たとえば、日本語の書類で以下のように記載している銀行口座情報は、
三菱UFJ銀行 渋谷支店
普通 1234567
カ)パセリ
英語の書類では以下のように記載します。
Bank Name: MUFG Bank, Ltd.
Branch Name: Shibuya Branch
Branch Address: 1-2-3 Shibuya, Shibuya-ku, Tokyo, Japan
SWIFT Code: BOTKJPJT
Account Type: Ordinary
Account Number: 1234567
Account Holder: PASELLY Inc.
ヨーロッパの口座を記載する場合:
Bank Account:
Bank Name: Deutsche Bank AG
SWIFT Code: DEUTDEFF
IBAN: DE89 3704 0044 0532 0130 00
Account Holder: Example GmbH
見積書の項目名の英語表記については「英語の見積書の項目名一覧」で網羅的にまとめています。支払条件の書き方は「支払条件の英語表現まとめ」をご覧ください。
PASELLYで銀行情報を記載する
PASELLYでは、銀行口座欄に自由テキストで情報を入力できます。SWIFTコードや口座情報を英語で入力すれば、そのままPDFに反映されます。
PDFの言語を英語に切り替えると、ラベルが自動で「Bank Account」に変わるため、中身を英語で入力するだけで完成します。
英語の見積書テンプレートを見てみる → PASELLYの英語見積書テンプレート










