支払条件の英語表現まとめ – Net 30, T/T, Due on Receiptの意味と使い分け

支払条件の英語表現まとめ アイキャッチ

英語の見積書や請求書を作成するとき、「Payment Terms」に何と書けばよいか迷ったことはありませんか?

支払条件にはNet 30、T/T、Due on Receipt、L/Cなどさまざまな表現があり、条件ごとに支払いのタイミングやリスクが異なります。取引先との認識のずれを防ぐためにも、正しい英語表現で明記することが重要です。

この記事では、英語の見積書・請求書で使われる主要な支払条件を網羅的に解説し、フリーランスや中小企業がどの条件を選ぶべきかまで紹介します。

Payment Terms(支払条件)とは

Payment Termsは、見積書や請求書に記載する「いつ、どのように支払うか」の取り決めです。英語では「Payment Terms」または「Terms of Payment」と表記します。

見積書では備考欄や条件欄に記載するのが一般的で、たとえば以下のように書きます。

Payment Terms: Net 30 from invoice date

支払条件を明記しておくことで、支払い時期や方法に関する認識のずれを防ぎ、取引をスムーズに進められます。

Net条件一覧 – Net 30 / Net 60 / Net 90

「Net」は「正味」を意味し、割引なしの全額を期日までに支払うという条件です。

条件意味主な用途
Net 30請求日から30日以内に支払い最も一般的。幅広い業種で使用
Net 60請求日から60日以内に支払い大口取引、製造業など
Net 90請求日から90日以内に支払い大規模プロジェクト、建設業など

Net 30が最もよく使われる条件で、特に指定がなければまずNet 30を提示するのが無難です。

起算日は通常「invoice date(請求日)」ですが、取引先によっては「receipt of goods(商品受領日)」を起算とする場合もあります。トラブルを避けるために、起算日を明記しておくことをおすすめします。

記載例:

  • Payment Terms: Net 30 from invoice date
  • Payment Terms: Net 60 from date of delivery

早期支払割引 – 2/10 Net 30の意味

「2/10 Net 30」は、支払条件に早期支払割引を組み合わせた表現です。

意味は「10日以内に支払えば2%割引、そうでなければ30日以内に全額支払い」です。

表記意味
2/10 Net 3010日以内なら2%割引、30日以内に全額
1/10 Net 3010日以内なら1%割引、30日以内に全額
3/15 Net 4515日以内なら3%割引、45日以内に全額

売り手にとってはキャッシュフローの改善、買い手にとってはコスト削減のメリットがあります。支払サイトの長期化を求められた際に、早期支払割引を提案するのも有効な交渉手段です。

記載例:

  • Payment Terms: 2/10 Net 30

即時払い・前払い – Due on Receipt, Advance Payment, COD

支払いを早期に確保したい場合に使われる条件です。

条件意味特徴
Due on Receipt請求書受領後すぐに支払いNet条件なし。即時払い
Advance Payment前払い(商品・サービス提供前に支払い)売り手にとって最も安全
Cash in Advance (CIA)Advance Paymentと同義国際取引でよく使われる表現
COD (Cash on Delivery)着払い・代金引換物品の受渡し時に支払い

初回取引や信用リスクが高い相手には、Advance PaymentやDue on Receiptを提示するのが安全です。

記載例:

  • Payment Terms: Due on Receipt
  • Payment Terms: 50% Advance Payment, 50% on completion

送金方法の表現 – T/T, Wire Transfer

支払条件には「いつ」だけでなく「どうやって」支払うかも記載することがあります。

表現意味備考
T/T (Telegraphic Transfer)電信送金国際取引で最も一般的
Wire Transfer電信送金アメリカではT/Tよりこちらが主流
Bank Transfer銀行振込国内送金にも使う汎用的な表現

T/TとWire Transferはほぼ同じ意味です。国際取引ではT/T、アメリカの取引先にはWire Transferと使い分けると自然です。

支払条件と送金方法を組み合わせて記載すると、より明確になります。

記載例:

  • Payment Terms: T/T, Net 30 from invoice date
  • Payment Terms: Wire Transfer within 30 days

貿易決済の基本 – L/C, D/P, D/A

輸出入を伴う取引では、以下の決済方法が使われることがあります。フリーランスやIT・サービス業では通常使いませんが、物品の貿易が絡む場合は知っておくと役立ちます。

条件正式名称仕組み
L/CLetter of Credit(信用状)信用状条件に合致した書類と引き換えに銀行が支払う仕組み。書類不備があると支払い遅延・拒否の可能性あり。比較的回収リスクを抑えやすい
D/PDocuments against Payment代金支払い時に船積書類を引き渡す
D/ADocuments against Acceptance手形引受時に船積書類を引き渡す

回収リスクの低い順に並べると以下のとおりです。

支払条件ごとの回収リスク比較: Advance Paymentが最も安全、Open Accountが最もリスク大

Advance Payment → L/C → D/P → D/A → Open Account(後払い)

Advance Paymentが売り手にとって最も安全で、Open Account(単純な後払い)が最もリスクが高くなります。取引先との信頼関係や取引金額に応じて選択してください。

遅延利息(Late Payment Interest)の書き方

海外取引では、支払い遅延に備えて遅延利息を設定しておくことをおすすめします。見積書や請求書の備考欄に記載するのが一般的です。

記載例:

  • A late payment fee of 1.5% per month will be applied to overdue invoices.
  • Interest of 8% per annum will be charged on any amount not paid by the due date.

利率は月1〜1.5%(年率12〜18%)程度が一般的ですが、取引先の国の法律で上限が定められている場合があります。高すぎる利率は法的に無効とされるリスクがあるため、取引先の国の規制を事前に確認してください。

遅延利息の記載は支払い遅延の抑止力になりますが、実際に請求するかどうかは取引関係を考慮して判断しましょう。

フリーランス・中小企業はどの条件を選ぶべきか

自社の状況に合わせた支払条件の選び方をまとめます。

初回取引

Advance Payment(前払い)が理想です。難しければ「50% upfront, 50% on completion(着手時50%、完了時50%)」のように分割するのが安全です。

継続取引

信頼関係が築けたらNet 30が一般的です。取引先の規模が大きい場合はNet 60を求められることもあります。

海外取引の標準

「T/T, Net 30 from invoice date」が継続取引でよく使われる条件です。初回・高額取引では、前払いや分割払い、L/Cなども検討しましょう。

交渉のコツ

取引先から長い支払サイト(Net 60やNet 90)を求められた場合は、早期支払割引(2/10 Net 30等)を対案として提示するとよいでしょう。キャッシュフローを守りつつ、取引先にもメリットのある条件を提案できます。

PASELLYで支払条件を設定する

支払条件の英語表現がわかったら、実際に見積書に記載してみましょう。

PASELLYでは、条件欄に「Net 30 from invoice date」のように自由テキストで支払条件を入力できます。PDFの言語を英語に切り替えれば、ラベルが自動で「Payment Terms」に変わるため、条件の中身を英語で入力するだけで完成します。

英語の見積書テンプレートを見てみる → PASELLYの英語見積書テンプレート

見積書の項目名の英語表記は「英語の見積書の項目名一覧」、SWIFTコードの記載方法は「SWIFTコード・IBANの調べ方」もあわせてご覧ください。

英語支払条件の期限計算ツール
Net 30やNet 60の支払期日を自動で計算できます。請求日を入力するだけで期限日がわかります。
支払条件の期限を計算する →

支払条件を決めるときに押さえておきたいポイント

Net 30は「請求日から30日以内に全額支払い」という最も一般的な条件で、特に指定がなければまずこれを提示するのが無難です。2/10 Net 30のように早期支払割引を組み合わせると、売り手のキャッシュフロー改善と買い手のコスト削減を両立できます。

送金方法はT/T(Telegraphic Transfer)とWire Transferがほぼ同義で、どちらも銀行経由の電信送金を指します。国際取引ではT/T、アメリカの取引先にはWire Transferと使い分けると自然です。

見積書への記載は、条件欄やNote欄に「Payment Terms: T/T, Net 30 from invoice date」のように送金方法と期限をまとめて書くのが明確です。遅延利息についても、海外取引では備考欄に記載しておくことで支払い遅延の抑止力になりますが、取引先の国の法規制を事前に確認しておきましょう。